総世帯視聴率の推移2014 | プロ野球の視聴率を語るblog

総世帯視聴率の推移2014

なぜか頻繁に更新していますが、別に奥さんに逃げられたとかではありませんw

 

さて今日は、「野球だけが視聴率下がっているのか?テレビ全体の視聴率が下がっているのでは?」という疑問に対するテンプレ的なエントリーになります。


以前、「テレビ全体の視聴率はそれほど下がっていないが、プロ野球中継の視聴率は極端に低下している」というエントリーを書いたのは2005年になります。もう約10年前か…。

 

初心者の部屋④ 野球だけが視聴率下がってるの?

 

今回はテレビ全体の視聴率(HUT=総世帯視聴率)について、最新のデータを使いアップデートします。

 

 

こちらのサイト に、総世帯視聴率の推移 が載っていました。これを巨人ナイター視聴率と比較すると、

 

 

ゴールデン時間帯での総世帯視聴率(HUT)と巨人ナイター視聴率の推移

 

    HUT  巨人
2001 68.7% 15.1%
2002 68.0% 16.2%
2003 67.0% 14.3%
2004 68.3% 12.2%
2005 67.6% 10.2%
2006 65.8%.  9.6%
2007 65.8%.  9.8%
2008 66.0%.  9.7%
2009 64.3% 10.0%
2010 63.9%.  8.4%
2011 63.7%.  9.5%
2012 63.8%.  9.3%
2013 64.2%.  8.5% 

 

以上のようになります。パッと見、HUT以上にナイター中継の視聴率が下がっているように見えますね。

 

グラフにしてみます。2001年からの変化の比率を表示しています。
HUT1
 

 

グラフからは、HUTの低下と比べてナイター中継の視聴率低下の方が大きそうです。

 

野球人気低下への反論として、「巨人戦の視聴率は下がったけれど、その分スカパーで他球団の試合を見るようになった!」というものがありますが、巨人戦の視聴率の低下はテレビ全体の視聴率低下よりも大きいですのでその反論がおかしいのはわかりますね。引き算が出来れば大丈夫なので食塩水の濃度の計算 よりは簡単です。

 

 

 
ところで、2006年以降はナイター中継の平均視聴率は下げ止まっているように見えますが、これはあくまで「平均」視聴率です。

 

2006年以降、各テレビ局は視聴率が見込めない地上波でのナイター中継をどんどん減らしていきました。

 

プロ野球中継は春先は視聴率が高く(というかプロ野球にしてはマシな方というか)、夏から秋にかけてどんどん低下していくという傾向があります。

 

そこでテレビ局としては春先のみ地上波中継を残し、夏以降は視聴率が見込めないため放送しないようになりました。

 

具体的には、ナイター中継数は以下のように減ってきています。

 

 

巨人戦ナイター中継数、平均視聴率

年度  中継数 視聴率

2001年  140  15.1%

2002年  134  16.2%

2003年  132  14.3%

2004年  133  12.2%

2005年  129  10.2%

2006年  106  *9.6%

2007年  *74  *9.8%

2008年  *61  *9.7%

2009年  *32  10.0%

2010年  *27  *8.4%

2011年  *19  *9.5%

2012年  *20  *8.5%
2013年  *22  *8.0%

 

 

2006年以降、ナイター中継数が減りつつ平均視聴率は維持され、また2011年以降は中継数は横ばい(各局が政治的?にこれ以上減らしづらくなった)だが平均視聴率はその分下がっている、という傾向が見て取れると思われます。

 

これについてもグラフ化しました。つまり、「プロ野球中継の世間的な存在感」=「どれだけの人×時間が野球中継の視聴に費やされているか」を「中継数×視聴率」で代表できると考え、その変化をグラフ化するという優しさのないことをやってみましたw こちらも2001年からの変化の比率を表示しています。


HUT2
 

 

棒グラフがナイター中継数、黒い折れ線が「中継数×視聴率」です。

 

平均視聴率からの乖離がやはり激しいですね…。

 

 

まとめますと、

 

・テレビ全体の視聴率はそれほど落ちていないが、野球中継の視聴率はそれ以上に落ちている
 

・最近は中継数が減ったので平均視聴率の低下が見えにくいが、野球中継を見る機会は実はさらに減っている

 

ということになるかと思います。