真の観客動員数?
今週の「週刊ダイヤモンド」に、『プロ野球vsJリーグ2大スポーツ経営徹底分析』という記事が載っている。
昨日から視スレで話題になっているんだが、ここにプロ野球12球団の観客動員ランキングが掲載されている。
この観客動員、主催者発表ではなくて『ぴあ総研調べ』のものが使われているのがポイント。
能書きはともかく、まずはそのランキングを提示してみます。
スレの方でみんなで色々いじって、こういう表が出来ました!
週刊ダイアモンド 2008/8/2号 スポーツ&マネー 丸ごとランキング
ぴあ総合研究所データによる2007年度プロ野球観客動員数
大本営発表平均 ぴあ総研 水増し数 乖離率
阪神 43669人 33,317 10352 1.31
巨人 40436人 27,107 13329 1.49
ソフトバンク 32044人 22,567 9477 1.41
中日 33202人 22,417 10785 1.48
日本ハム 25459人 18,045 7414 1.41
ロッテ 21645人 15,214 6431 1.42
横浜 17111人 11,546 5565 1.48
ヤクルト 18517人 11,436 7081 1.61
楽天 15519人 10,258 5261 1.51
広島 15681人 *9,768 5913 1.60
オリックス 15794人 *9,067 6727 1.74
西武 15817人 *7,762 8055 2.03
NPB平均 24522 16542 7980 1.48
・大本営発表2007年版
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3574792.html
<参考>
J1平均 - 19081 - -
J2平均 - *6521 - -
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/wert-j/article/29
週刊ダイヤモンド本文中の文章がなかなか刺激的で、
次に見てほしいのが「経営基礎体力ランキング」だ。一試合平均の観客動員数を順位づけしたものだが、球団の公表値ではなく、より客観的なぴあ総合研究所の数字を使っているのがミソだ。
球界では以前、かなり水増しした入場者数を発表していたのは公然の秘密であった。最近でこそ是正されたが、それでも年間シート分は、球場に来ても来なくても入場者に含めている球団は少なくない。
つまり、
大本営発表=チケット発券分(年間シート、スポンサーに配布、バラマキ、子会社に押し付けなど含む)
ぴあ総研=実際のスタジアム『入場者』(に近い値 さすがに一桁単位で正確とは思わない)
ということですね。
大本営発表の怪しさの根拠は色々あって、挙げていったらキリがないのですが、最近のものだと
10月13日 札幌ドーム 42222人
10月14日 札幌ドーム 42222人
10月15日 札幌ドーム 42222人
10月16日 札幌ドーム 42222人
10月18日 札幌ドーム 42222人
10月27日 札幌ドーム 40616人
10月28日 札幌ドーム 40770人
あたりで十分かと。
一応説明しておくと、
・日本シリーズとオールスターは、収益分配の関係から正確な入場者数を公表する
・一方、各球団主催試合(クシリ含む)は、ある程度の目安はあるものの数字の発表は球団に委ねられている
というわけで、クシリですら2000人ほど多めに発表されているということです。
ましてや普段のリーグ戦は、もうね…。
表に戻ると、ぴあ総研発表の観客数はなかなか信憑性がありそうに見えます。
特に、一番右の「乖離率」。水増しの割合を指す指標です。
動員下位になるほど、水増し率が高い。
野球の大本営発表が「チケット発券数」であるとするなら、
「人気のない球団ほど、招待券をバラ撒いても球場に足を運んでもらえない」
という図式が浮かび上がってきます。
あ、あと野球をフォローするなら、このようにきれいに乖離率が並ぶということは、
野球の観客数もある一定の規則に従って発表されている数値なんだなあと思った。
球団によっては全くデタラメの数字を出してるのかと思ったけど、意外とそうでもないんだなあと。
他にも、平均乖離率が1.48 ・・・・・ つまり野球の観客はおよそ1.5倍に水増しされているとか、
1試合平均ではJ1の方が実は多いんだとか、
楽天とベガルタを単純間接比較すると・・・・ とか、色々と面白かったです。